大阪の日本橋に、リヤカーで自署「宇宙人のツッコミ」という本を売り歩く奇妙な老人がいた。

彼がこの映画の主人公、金木義男だ。

はじめは、好奇の目で撮影していたが、撮影を続ける中、金木義男のスケールの大きさに、いつのまにか魅了されていく。

 

金木義男とは?

(金木さんのツイッターfecebook )

1936年(昭和11年)生まれ。

 

金木の夢は戦争や食糧危機など人間が起こすあらゆる問題「人間問題の解決」。

1950年代、大阪の芸術は世界のトップだった。

当時、時代を牽引する具体美術協会で金木は活動し、芸術家になる事を夢見ていた。

 

その活動の中でベニヤ板に「見せヘン」とマジックで書いただけの作品

「見せヘン」を発表する。

自分に才能がないことを悟り哲学の道に進む。

 

それから50年の月日をかけて書いた哲学書「宇宙人のツッコミ」を発表。

70歳を超えてリアカーで本を売り歩く。

そのユニークな販売方法からテレビや雑誌で取り上げられ

リアカーのおっちゃんとして一躍人気者になり1500冊以上が売れた。

しかし、一人も反応がなかった。

 

それでも金木は「人間問題の解決」の為、ある作戦を図る。

それは、壮大なロマンと夢を大舞台で語る「宇宙人のスピーチ」。

そんな中、突如胃ガンに冒されてしまう。

ガン治療の入退院を繰り返すもロマンと夢を追い続ける金木。

 

そして、老い先が見えた男は命の輝きを見せる・・・。

2014年制作 BD 100分 ちょもらんま企画